「Raspberry Pi(ラズパイ)を買ってみたけれど、何から始めればいいかわからない」
「種類が多すぎて、自分にぴったりのモデルがどれか迷っている」
そんな悩みを持っていませんか?
本記事では、現役組み込みエンジニアの視点から、ラズパイの選び方、初期設定、そして電子工作やPythonプログラミングへの応用までをロードマップ形式でまとめました。
当ブログ「ラズパイの実」では、コピー&ペーストでそのまま動くサンプルコードを多数公開しています。この記事をガイドブックにして、ラズパイの世界を楽しみましょう!
1. Raspberry Pi(ラズパイ)とは?何ができるの?
Raspberry Pi(ラズパイ)は、イギリスで教育用に開発された「手のひらサイズの超小型コンピューター」です。
一般的なPCと同じようにWebブラウジングやプログラミングができるだけでなく、最大の特徴は「GPIO」というピンを使って、LEDを光らせたりセンサーを読み取ったりといった「電子工作」ができる点にあります。
主な活用例
- 電子工作・IoT: 自作の温度計やスマートホームデバイスの作成
- Python学習: プログラミングの基礎から、GUIアプリ(PySimpleGUIなど)の開発
- AI・画像認識: カメラを接続した物体検知(OpenCV)
- マイコン連携: M5Stackなど他のデバイスとの通信
2. 失敗しないラズパイの選び方
現在、複数のモデルが販売されています。用途に合わないモデルを選ぶと「動作が重い」「やりたいことができない」といった原因になります。
主要モデルの比較
- Raspberry Pi 5: 圧倒的な高性能。PCとして使いたい、または重いAI処理をしたい方向け。
- Raspberry Pi 4B: 実績十分。電子工作からサーバー用途まで幅広くこなすバランス型。
- Raspberry Pi Zero 2 W: 超小型・低消費電力。持ち運びデバイスや特定の組み込み用途に。
3. 最短で完了!ラズパイの初期設定・セットアップ
ラズパイを手に入れたら、まずはOSをインストールして起動できる状態にしましょう。
手順の概要
- Raspberry Pi Imagerを使って、MicroSDカードにOSを書き込む。
- モニター、キーボード、マウスを接続して初期設定を行う。
- システムを最新の状態にアップデートする。
特に、セキュリティと安定性のためにアップデートは必須作業です。
4. 【ステップアップ】Pythonで電子工作・プログラミングに挑戦
ラズパイと最も相性が良いプログラミング言語はPythonです。当ブログでは、初心者でもGUI(画面付きアプリ)が作れるライブラリ「PySimpleGUI」などの解説に力を入れています。
おすすめの学習ステップ
- Lチカ(LED点滅): 電子工作の第一歩。
- GUIアプリ開発: ボタンやグラフを表示するアプリの作成。
- 自動化ツール: 定期的にWeb上の画像を集める(icrawler)などの自動化。
[カテゴリー詳細] > RaspberryPi(ラズパイ)
5. 応用編:IoTと外部機器(M5Stack)との連携
ラズパイに慣れてきたら、他のマイコン(M5Stackなど)と通信させてみましょう。
これにより、「センサーで取得したデータをラズパイに集約し、グラフ表示する」といった本格的なIoTシステムが構築できます。
- UDP通信: シンプルなデータ送受信。
- MQTT通信: 複数のデバイス間で効率よくデータをやり取りする方式。
[関連記事] >
【IoTプログラミング入門】M5Stack・Raspberry Pi(ラズパイ)ではじめるIoTシステム構築(構成パターン一覧)
まとめ:ラズパイでモノづくりの楽しさを体験しよう
Raspberry Piは、ハードウェアとソフトウェアが交差する最高の学習ツールです。
一つひとつのステップは小さくても、積み重ねることで自分だけの便利な道具を作れるようになります。
当ブログ「ラズパイの実」では、今後も「現場で使える・コピペで動く」情報を発信していきます。まずは気になる記事から手を動かしてみてください!
執筆者:けんろう(組み込み製品ソフトウエアエンジニア)
現場の知見を活かし、初心者にもわかりやすい解説を心がけています。
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